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カルト的な人気を誇る生産者が、ベルナール・デュガ・ピィ
従兄のクロード・デュガと並び、カルト的な人気を誇るベルナール・デュガ・ピィ。
当主のベルナール・デュガはとてもエネルギッシュな人物だ。日に焼けた顔。がっしりとした体格、巨大な手。日々、農作業に勤しむ姿がその風貌からも想像される。
近年になってコート・ド・ボーヌにもブドウ畑を広げ、現在、所有畑の総面積は10ha。
しかし、その要がジュヴレ=シャンベルタンであることに変わりはない。
村名ジュヴレ・シャンベルタンは複数の区画をアッサンブラージュした「キュヴェ・クール・デュ・ロワ」のほか、単一クリマで醸造される「レ・ゼヴォセル」。1級はフォントニィ、コルヴォー、ペリエールをアッサンブラージュした畑名なしのキュヴェのほか、単一クリマものの「プティット・シャペル」「ラヴォー=サン・ジャック」「シャンポー」。特級は「マジ」「シャルム」「マゾワイエール」、そして王様「シャンベルタン」である。
2003年にすべての畑をビオロジック栽培に転換完了した。
特級マゾワイエール=シャンベルタンは隣接するシャルム=シャンベルタンを名乗ることも可能だが、このドメーヌでは別々に醸造している。
正確にいえば、マゾワイエールが3分の1混ざったシャルムとマゾワイエール単独のワインがある。
最初に所有したマゾワイエールはシャルムと近接した区画で、土壌的な差が見られなかったため、シャルムに混ぜてひとつのキュヴェとした。
一方、2004年に新たに買い足したマゾワイエールは、グリザールの谷間から流れ出た洪石土により畑の表面を大きな石が覆う。
ワインの性格もまったく違うため、ベルナールは単独のキュヴェにしたという。
試飲の順番はシャルムの後にマゾワイエール。後者のほうが圧倒的に堅牢なスタイルのワインだ。
醸造法はクロード同様、低温マセレーションはなし。一方、完全除梗のクロードに対し、ベルナールはアペラシオンによって梗を残す。
特級についていえば、量の少ないシャンベルタン(量的に恵まれた年でも1樽しか出来ない)とマジは100%全房。
マゾワイエールは60〜70%、シャルムは40〜50%の梗を残している。
1級以上はすべてフランソワ・フレールの新樽100%熟成。
「ジュヴレ・シャンベルタンは長期熟成させるべきワインだから、十分な抽出が必要」というのがベルナールの考え。たとえ恵まれないヴィンテージであろうとも、彼のワインはとびきり濃厚な色調で人々を驚かせる。だからといって過度に重いワインかといえばそうではない。緻密な構造とキメの細かなタンニンを中心に置きながら、フレッシュさ(ベルナールは遅摘みをよしとしない)も感じさせるバランスのよさ。熟成させるとこれまた素晴らしい。
ドメーヌでは改革も進んでおり、2016年ヴィンテージよりラベルも変更。
2017年には息子のロイックが13代目当主にとして就任。
翌年には早速来日プロモーションを行うなど精力的な活動をしている。
またFixin Clos de Fixey というモノポール畑も2018年にリリース。
進化を続けるドメーヌに世界中から注目が集まる。
ワイン造りについては、化学肥料を止め、堆肥を用いたり、腐敗果はピンセット等を用いて完全に除去したりと、独自のこだわりを持っています。
セニエ法は行わず、マロラクティック発酵は自然のまま行います。
1991年からは清澄も濾過も止め、純粋なワイン造りを追求しています。
そうして造られるワインは、どれも濃縮感に優れ、テロワール毎の違いも感じられる味わい深い。
長期間の熟成によって開花する素質を十分に備えています。
Vosne Romanee Tres Vieilles Vignes
平均樹齢80年。
デュガ・ピィが造るヴォーヌ・ロマネはやはりひと味違います。
深遠なる色調、溢れる果実味。タンニンはキメ細かく、しかし、しっかりと存在感を知らしめる。香ばしいフレンチローストのコーヒーを思わせるアフターフレーバー。舌触りは滑らかで喉越しはビロードのようです。
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