HOT ! 着物　座繰り織　手織り　草木染め　　制作　芝崎圭一　　6629

着物　座繰り織　手織り　草木染め お色：赤墨色 ＊手織り・草木染により濃淡あり (＊お色の詳細は「和色大辞典」を参考に記載させて頂いております。) 　　座繰り織 　　手織／草木染め（栗)／座繰り無撚糸 　　制作　芝崎圭一 芝崎圭一さんの座繰り織は、糸を取り出すその瞬間から、すでに物語を語り始めます。 一般には蚕を七匹束ねて糸を取り、それを十本撚り合わせて一本とするのが常。しかし芝崎さんはあえて撚りをかけず、八十匹もの国産繭から一度に糸を引き出し1本の糸にします。無撚の糸は空気を含み、ふくらみとまろやかな光沢を宿し、絹そのものの息づかいを伝えてくれるのです。 ひと月に採れる座繰り糸は10kg分。その糸も、灰汁を加えた湯でセリシンを落とせば七割ほどにまで減り、手にできるのはほんのひと握り。自然と人の手が結んでこそ生まれる、希少な宝といえるでしょう。 染めは草木に委ねられます。 染めと天日干しを幾度も重ね、一週間ほどかけて落ち着いた色が糸に宿ります。わずかな差で表情が変わるからこそ、そこには職人の長い歳月で培った感覚が息づいています。 経糸には澱粉糊とふのりを施し、経糸は四丈の長さに整経します。緯糸は１万5千メートルを超え、1分巾に十本、延べ三万回以上通して十日をかけて丁寧に織り上げます。湯通しで糊を落とし、水洗いを二度重ね清らかに整えられると、ようやく一反が姿を現します。無撚糸ゆえに機械では決して織れず、人の手と心だけが紡ぎ出せる布なのです。 こうして生まれた芝崎さんの座繰り織は、纏うときに「絹鳴り」をそっと奏で、着る人の所作に寄り添います。 耳に押された朱の落款は、職人の時間と魂が確かに息づいている証。 日常のなかで静かに寄り添いながら、纏う人を際立たせてくれる──それが、この座繰り織の持つ唯一無二の魅力です。 ＊『当店の写真撮影では、実物のお色や生地感をできる限り近くなるように明るさや彩度、精細度を調整して撮影させて頂いております。』 正絹 未仕立て品 幅　38.0cm #きもののすみか着物反物